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長期優良住宅’仕様’は長期優良住宅に非ず!

2015/06/10

マイホームは一生に一度の大きな買い物と言われます。ローンの期間は定年まで働いてもお釣りのくるほど長期にわたり、およそ失敗することなど想像することすら許されるものではありません。それでは失敗しない家づくりをするためにはどのような点に注意をすればよいのでしょうか?

展示場は集客のためのツールであることを見極める

マイホームを計画する際に、まず思い浮かべるのが住宅展示場、各業者の施工方法や特徴を確認するための手段としては一つの選択肢でもあるのですが、自分の建物もこれらと同じものができると信じたら大間違い…過度な期待は禁物です。住宅展示場は、業者がお金をかけて客引きのために特別に作ったツールであることを見極めること。実際でき上がった建物が展示場で説明を受けたものとは違っていたというトラブルは枚挙に暇がありません。

建てた家を訪ね住人の話を参考に

確かな建物を作るにはまず業者の選択から始めなければなりません。人当たりがよい、饒舌である、子供がなついているなどの理由から営業マンを信頼して話を進めるケースもあるようですが、大きな落とし穴が潜んでいることも想定しておかねばなりません、一番確実な方法は、業者が建てた家を自分の目で実際に確かめ、住んでいる人から直接話を聞くことです。住み心地、ランニングコストなど直接質問すれば、住人は建物の善し悪しを包み隠さず話してくれます。

業者のレベルを知る方法

営業マンは課せられたノルマを達成するために客を自らの土俵に上げることを急ぎます。例えば依頼もしないのに地盤を調査したり、プランニングを行ったり、あらゆる手段を使って囲い込みをし、既成事実を積み上げて断れない状況を作り上げてしまいます。これらを避けるためにも、話が進んでしまう前に、国が定めた基準や、低炭素住宅、あるいは長期優良住宅の話題を振ってみるのもいいでしょう。国の制度を熟知し、補助金の受給が可能であるとか、性能評価を取得できると即答できる業者は、まずは信用してもよさそうです。

問題の多い日和見業者

出来もしないのに’当社でもやれます’とか’外断熱が一番です’などという業者はなるべく信用しないことです。例えば広告などで’当社の建物は長期優良住宅仕様です’などと紛らわしい言葉を並べて消費者を惑わせる文言などを見たことはありませんか?長期優良住宅と長期優良住宅仕様は似て非なるものであり全く別物です。長期優良住宅とは性能評価を取得し、公的機関から認定されたものだけです。対して長期優良住宅仕様とは長期優良住宅を表面上まねたものであり、熱計算も構造計算も第三者機関で評価をとったものではありません。当然長期優良住宅は税制面での優遇措置や、場合によっては補助金を受けることも可能ですが、長期優良住宅’仕様’は何の恩恵も受けることができません。そのため日和見と言われる業者の殆んどは、確たる技術は持っていないにも拘わらず、いわゆる’仕様’という受け売り的な手段を用いてまでも営業をしなければならない事情があるのです。失敗しない家づくりのステップは、まず業者選びの眼力を養うことから始めねばなりません。