スタッフブログ

地鎮祭の意味

2012/08/22

0026最近では上棟式はめっきり少なくなりましたが地鎮祭だけは特別です。上棟式は近所や親せきに対してのお披露目の意味もあったのですが最近では農家の住宅等を除いてほとんど見かけなくなりました。かつては上棟時の木材の太さや樹種(銘木)などを自慢したものですが、現在では木材に多くのお金をかけることは、必ずしも賢い建て方とは言えなくなってきたようです。しかしながら地鎮祭だけは話は別で、これを省けば何か禍をもたらすのではと信じている人が意外と多いことに気づかされます。地鎮祭を執り行う目的は、家を建てることを神々に許しを乞うことであり、合わせて土地を祓い清めるということでしょうか…四方に竹を立て、縄に紙垂(シデ…小さな幣束)を張った注連縄の内側は神が降臨する神聖な領域であるといわれます。また、この注連縄は現世と神々の世界との境界を示す結界です。日本人は昔から宗教観の薄い信仰心のない民族ともいわれていますが、キリスト、イスラム、ユダヤのような一神教とは違った汎神論が古くからこのような普段の生活や所作などにも無意識に根付いているようです。