お知らせ

低断熱がもたらす健康被害

2017/01/21

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※クリックすると拡大します。仙台における200㎜超高断熱住宅

(社)日本サステナブル建築協会は、1月13日、住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する調査の中間報告を行いました。それによると冬期において、起床時室温が低いほど、血圧が高くなる傾向が見られ、高齢者ほど室温低下による血圧上昇が大きいことが確認されました。あわせて断熱改修を行った場合、室温が上昇することで居住者の血圧が低下する傾向も確認されました。これらの報告から得られた知見として①冬期において起床時室温が低いほど血圧が上昇する。②高齢者ほど、室温と血圧との関連が強いことが認められた。③断熱改修により室温が上昇することにより血圧も低下する傾向が見られた。④居間または、脱衣所の室温が18℃未満の住宅では、入浴事故リスクが高いとされる熱めの入浴を取り入れる傾向が高い。…以上の報告でもわかるように循環器障害による死亡例の多くは、低断熱による室温低下がファクターとなっていることが容易に想像できます。今や入浴時やトイレでの死亡者数は、交通事故死より圧倒的に多いにも拘わらず、これまでクローズアップされることも有りませんでした。この調査結果より、高断熱住宅や断熱改修は省エネだけにとどまらず、生活者の命を守る建物であることが理解できるはずです。