お知らせ

低炭素社会の潮流(これからの住宅の方向性)

2017/12/20

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 12月17日(日)夜のNHK特集「低炭素社会の衝撃」と題した番組は、迫りくる自然災害を防ぐために、低炭素社会を構築するための各国の取り組みが紹介されました。日本は世界の中でも卓越した環境技術を持ちながら時代の流れに逆行するように化石燃料による火力発電を推進する立場を重ねていることに対してはレッドカードを突き付けられているようです。世界の潮流を思料すれば、この先国内で最も温暖化ガスの排出削減が遅れている住宅を含む民生部門の改革が待ったなしとなってくるのは明らかです。今では各工務店も競って省エネ住宅をアピールしていますが、その根拠としているUA値(平均熱貫流率)だけを以て省エネ性能を論ずることはできないことも理解することも必要です。現在の省エネ基準のハードルは極めて低く、計算上は10kの袋入りの断熱材を使用しただけで容易にクリアーできる基準です。そして何よりも暖房負荷に関わるQ値(熱損失率)との相違点は、UA値には全体の3割を占める換気扇の熱損失が含まれていないことです。暖房負荷の低減をはじめとする本物の省エネ住宅作るには断熱、気密性を高めること。そしてUA値とともに確かなQ値の根拠となるように各部の熱貫流率等の詳細を検討することから始めることが重要です。