技術

信頼性を高めるための確かな技術

地盤改良…地盤の善し悪しは地震時の建物の震動に大きな影響をもたらします。3,11の震災で大きな被害を受けた建物の多くは下層地盤に問題があったことが指摘されています。地盤が堅固であれば建物の揺れは減衰し大きな被害にはなりません。建物性能保証のうえで地盤調査は必須です。弊社はその結果に見合った工法を選択しております。

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スエーデン式サウンデングによる地盤調査

地盤改良

改良杭の施工

基礎…基礎はベタ基礎が基本です。ベタ基礎は接地面積が広いことから建物荷重の分散が容易です。鉄筋は15㎝~20㎝間隔で井桁に配筋し、地面からの湿気が建物内に侵入するのを防ぐために防湿ポリシートを敷き込みます。コンクリートは強度30N/m㎡を使用し、大幅な耐久性の向上を目指します。

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土間配筋@200

基礎巾

外周部の基礎巾

耐震(軸組)…建物に対し地震の力は水平方向から加わります。特に建物隅角部分が水平応力に対応しきれなければ、ねじれにより倒壊する危険性が増すことになります。そこでこれらに対抗すべき耐力壁が必要となり、筋交い等がこれにあたります。 弊社は一連の構造耐力を予めPCで計算し、適正な壁の配置を実践しております。また、外壁下地には耐震ボード(ダイライト等)を用い、建物全体を覆い尽くすように面での耐震化も図っています。

筋交い

筋交いのおさまり

ダイライト

外周部の耐震板

耐震(床面)…これまでは火打ちによって地震力や風圧等の水平力に対抗していました。現在では火打ちに替わり28mmの構造用合板を敷きつめることにより床組みを安定させ、耐力壁と共に建物全体を支えています。床の体力が弱ければ、柱梁などの軸組に決定的な損傷を与えることにもなりかねません。弊社施工の建物は耐震等級3のレベルに達し、震度6強の地震にも何の被害もなかったことが報告されています。

2階床面

2階床組の下地合板

1階床組

1階床のネタレス工法

 

省エネ・断熱

断熱材…弊社は平成4年から新住協の指導のもと、平成27年5月まで高気密、高断熱住宅(長期優良住宅85棟、ゼロエネ住宅6棟を含む)201棟の実績を有しております。断熱材はあらゆる種類のものが使用されている昨今、最も地球に負荷をかけない断熱材は、鉱物等を原料に製造されたグラスウールやロックウールの類です。現在では外断熱に使用するプラスチック系の断熱材の製造方法も改良はされてはいますが、建物解体焼却時に大量の温暖化ガスが発生することも懸念されています。 弊社使用のグラスウールは家庭から収集された空きビンなどから製造されたものであり、解体時には再利用することも可能なエコな建材です。

壁断熱材1

グラスウール16kg/m³による充填断熱

ブローイング1

屋根裏はブローイング250mmによる断熱

気密化…高断熱住宅は外壁との間に隙間を生じると熱橋(ヒートビリッジ)によって、壁体結露を起こすことがあります。そこで室内側断熱材上面に気密シートを連続して張りつめ、隙間を極力抑えます。これによって空気の流れが計算通り確保され、換気計算も容易となり冬に冷たい外気が室内に侵入することはありません。高気密、高断熱住宅の原則は高断熱+高気密+計画換気であり、いずれの1つが欠けても成り立ちません。

気密シート張り

気密シート貼

気密測定

気密(C値)の測定

換気…建物を断熱化しただけで換気をしなければ内部結露が発生します。温度の高い空気には多くの水蒸気が含まれ、温度の低い方へ流れ出します。高断熱住宅に設置する換気扇は外へ流れ出ようとして壁体内や窓ガラスで結露する余分な水蒸気を強制的に排出するシステムです。換気回数は1時間当たり、およそ建物容積の1/2が適当です。換気方法は第1種~3種まであり何れの換気方法を選ぶかは熱損失とコストにも大きな影響を及ぼしますので計画段階での詳細な検討が必要です。

換気扇

第1種熱交換換気システム

開口部…建物の中で最も熱が逃げる部分は窓ガラスです。窓の面積を小さくすれば、熱の損失は防げますが現実的ではありません。弊社は窓全てに断熱サッシを使用し、東西北面にはアルゴンガス封入のLow-Eガラスを使用しています。ガラスの性能を替えただけでも熱の損失は低減し不快なコールドドラフトなどを極力防ぐことが可能となります。

サッシ断面

窓模型

外側アルミ内側樹脂の複合断熱窓