写真は１階天井に内部結露によって生じたシミです。ところで冬場に外気より室内が寒いことなどあり得るのでしょうか？答えはイエス。真冬に室内が外より寒くなる現象は北側に面した部屋でしばしば起こり得るのです。そのわけは…明け方、日の出とともに南東面が温められ、ここに位置する部屋の室温が上昇するのに対して、北に位置する部屋はしばらく冷えた壁に囲まれたまま室温の上がらない状態が続きます。つまり外気温が上昇しても北側の部屋は冷やされたままの状態ですので外より室内の方が寒くなるのです。その原因は壁体の断熱が不完全であることと開口部に問題があるためですが、例えば、かつて流行ったルーバーサッシなどを窓に使用すれば、たちどころに外気が直接侵入しますし単板ガラスであればコールドドラフトを避けることはできません。この結果、日当たりの良い南面と北面に位置する部屋に温度差が生じれば内部結露が起こっても不思議ではありません。当該住宅は築10数年にも拘わらず断熱改修を行いました。今では真冬に浴室に氷が張っていた生活にも終止符がうたれ家族全員快適な生活を送っているとのことです。