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スタイロフォームを断熱材に使用する危険度(断熱材の社会性)

2025/07/24

須賀川農業普及所現場

スタイロフォームなどを含む発泡プラスチック断熱材は燃えれば黒煙を出すことは誰でも知っている。そのため弊社は危険を伴う断熱材は極力使用しない方針を貫いてきた。発泡プラスチックを断熱材に使用すれば火災に遭遇した際には人命にかかわることも想定され大地震による火災に強い強靭な国土づくりという国の方針にも反することにもなりかねない。だが、このような可燃性の断熱材を大量に使用した工事が芦田塚団地の一角で行われている。県の出先機関でもあるこの須賀川農業普及所はZEH仕様とされ外皮には畳何百枚ものスタイロフォームが張り巡らされている。この建物を計画するに当たってはプロポーザルによって十数社の設計業者の中からH設計が選定された。選定経過の講評を一読すると断熱材の環境評価は対象外であり配置プランやデザインの善し悪しだけで決定されたとも受け取れる。本来ならば公共建築は民間に先駆け気候変動対策などが優先されなければならない建物だが、残念ながら数十年後の解体焼却時にスタイロフォームによる大量の温暖化ガスの発生を危惧するコメントは一行も見当たらない。たとえ当該建物が今の時代に合った最先端なZEHであろうとも公共建築は常に災害を想定して安全を確保し長期にわたって環境保全を見据えたものでなければならない。毎朝この場所を通るたびに設計業者をはじめ、環境問題と安心、安全を素通りしデザインのみで評価を下したプロポーザル選考委員の良心を疑わずにはいられない。