省エネを無視した建物の顛末
2026/03/23
須賀川市の財政状況が厳しさを増している。財政の良否を判断する経常収支比率は100%を超え県下59市町村の中では最低ランクに位置する。これに加えて財政調整基金残高も僅か3.2億円程度しか残っていないことが明らかになった。先の広報でも市の財政を一般家庭の家計簿に例え、毎月2~3万円の赤字経営を強いられていることが説明されていた。赤字の原因の一つでもある身の丈に合わない市庁舎は震災後、国の復興特別会計によって建て替え費用の殆どが補助金で賄われたと言われる。言うなれば身銭を切ることなくタダで貰った建物だ。しかし、いざ入居してみるとランニングコストは半端なく、噂によればテッテと合わせ優に1億円を越えるとも言われている。この建物の欠点は瀟洒であるが東西面に設置されたガラス窓が夏場にはオーバーヒートをそして冬場にはクールダウンを招きエアコンはフル運転を余儀なくされる。しかしどんなにランニングコストがかかろうとも支払いは税金だ。将来この建物が財政逼迫の大きな要因になるになることは以前から市民の間で話題となっていた。仮に市当局が計画段階で省エネに対して真摯に向き合っていれば、ガラス面を多用するプランなどは決して生まれず、もう少しコンパクトな建物に収まったものと思料される。省エネ建築を作る場合おいて夏場の東西面における日射量は要注意だ。特に後々のランニングコストを想定しながら設計を進めるのが基本であり時には外観でさえ制約を受ける。残念ながらこれら建物は限りなく膨大なエネルギーだけが消費され続ける金食い虫であり毎年の多大なツケが市民生活に跳ね返ることが危惧される。




