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ゼロとネットゼロとの違い

2016/07/11

「とても耳あたりの良い夢のような建物と感じさせるようなゼロエネルギー住宅(ZEH)って本当にエネルギーがかからないの?…」答えはNO、そんな建物など世の中にありません。国は2020年度を目標に補助金を交付し、ZEHを普及させるロードマップを描いていますが、実はZEHの本質はゼロではなくネットでゼロなのです。悲しいかな素人は言葉の魔力にとり憑かれ、ゼロでもないのにゼロエネルギーなのだと信じてしまう危うさがあるのですね。国が言うZEHは、全消費するエネルギーのなかで、家電や調理を除いて創エネと消費を合わせた合計がゼロになれば、ZEHと認定する制度のことです。省エネ住宅を作るに当たっては、まず壁厚と窓ガラスの強化を図ることから始めることがポイントになりますが例えば新住協が推奨するQ1.0(キューワン)住宅であれば、地域によって断熱材を100㎜から350㎜にするなど工夫を凝らすことは容易です。しかしプレファブメーカーの建物であればどうでしょうか?残念ですが、壁の断熱材を今より厚くすることは構造上不可能です。せいぜいトリプルガラスなど採用して窓を強化したり、或いは省エネ家電を設置するのが関の山。そして究極は大きな発電量の太陽光パネルを搭載して一丁上がりです。堂々たるZEHの完成です。どう見てもおかしいとは思いませんか…?今回のZEHビルダー認定制度は建物の躯体断熱は蚊帳の外であり(一応UA値の提出義務がありますが、数々の条件設定等が甚だ疑問)太陽光発電や家電、サッシメーカーを勢いづかせるものであるのは明らかです。躯体を省エネ化しないでどうしてCO2が減らせるのでしょうかね?極端な話、ビニールハウスの中でバンバン暖房エネルギーを消費したとしても、大容量の太陽光発電を以て収支ゼロになればZEHと言っているのと訳は同じ…。賢い消費者はそのあたりのカラクリは既に見抜いているかもしれません。