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高けりゃ良いってものではない

2016/11/28

暖房負荷において、重要なポイントとなるのは何か…正解は自然温度差です。このブログでも度々指摘をしていますが、自然温度差とは断熱化された建物内部の温度と外気温との差を言います。式で表せば、自然温度差=(室内発生熱+日射取得熱)/熱損失係数です。この式からわかることは、日射取得熱が大きければ大きいほど、熱損失係数(Q値)が小さければ小さいほど、自然温度差は大きな値となります。つまり外気温が0℃であった場合、自然温度差が10℃であれば、20℃の快適な室温に上昇するには10℃上げてやれば済みます。このように設計する建物の自然温度差は、予めP.Cで計算できるわけですから 1、日射取得をいかに大きくするか 2、熱損失をいかに抑えるかを考慮したうえで設計をすればいいのです。巷には、この原理を全く理解せず、南面に遮熱ガラスをトリプル仕様にして得意満面になっている工務店もあるようですが、これなどは高断熱住宅を全く理解していない証左です。ところで隣町の某大学のロハスとかなんとかという建物をご覧になったことは有りますか?びっくりするほど南面に窓が有りません。あれがエコハウスと言われても自然温度差の原理を知り得る人から見れば、無駄づかい(工事費6000万?)の代物としか映りませんが…