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ZEHと言っても性能は千差万別

2017/02/23

極論を言えば、ビニールハウスであっても大容量の太陽光発電を搭載すればZEHです。しかし国の基準は、その地域のUA値(外皮平均熱貫流率)をクリアーすることが条件であるため、ビニールハウスはZEHとは呼べません。ところで当該地区で設定されているUA値のハードルは厳しい?それとも緩い?…これは業者によって様々な受け止め方があるようです。弊社の標準仕様での計算結果、ほとんどの建物のUA値は、0.45前後に収まります。これと比較すれば、UA値の0.75はそれほど難しい数値では有りません。この数値を達成するには、10K程度の断熱材にペアガラスを組み合わせただけでもクリアーすることが可能です。しかしこれに太陽光発電を搭載して1次エネルギーの収支をクリアーするには大きな容量の太陽光発電が必要となります。ZEHを作るに当たっては、まずは、建物本体の省エネ効果を高めること。そして何よりも太陽光発電は補助的な手段にすぎないことを理解することから始めることです。巷では、UA値を省エネ住宅の唯一の根拠の一つとしていますが、UA値は、Q値と異なり換気による熱損失が計算上含まれないため、この数値の大小は、住宅の性能でもある年間暖房エネルギーに直接影響することは有りません。よって基準のUA値をクリアーしているからと言って、すべてのZEHが`住み心地‘の良い建物であるとは限らないのです。