地球温暖化を本気で憂う?
2012/08/11
地域ブランドおよびゼロエネ住宅の補助金の採択の結果が発表されました。ゼロエネ住宅に至っては募集額に対して10倍の応募があり、なんと削減率120%で足切りがなされ各社1棟のみ割り当てとか…期待が大きかっただけに大変残念な結果となりました。もともと震災を受けた地域や寒冷地などには優先されることはなく、単なる数字をもとに審査をすれば温暖地域が有利になる仕組みであることを懸念していましたが予想が的中してしまいました。東海や西日本など温暖な地域では暖房費にかかるコストは少なくて済みます。これに太陽光発電を乗せればCO2の削減率120%を達成することなどは容易です。それに比べ寒冷地などの日射量も少ない地域は温暖な地域に比べ全ての点で不利に働きます。しかし今回は地域性など全く考慮することなく‘バラまき‘という日本独特の宿痾をさらけ出したのです。地球温暖化を憂い省エネ住宅に真面目に取り組んできた業者やサークルにとっては甚だおかしな話です。今回の査定は建物の熱の損失量を基本に考えれば、冬季に大量にエネルギーを消費する寒冷地を抜きには語れません。つまりこれらの大量消費地域のエネルギーの削減なくして住宅部門のCO2削減などはありえない話なのです。温暖地域と北海道や北日本の寒冷地を同一視して貴重な税金をばらまく愚策を見せつけられ、国は本気で地球温暖化防止に取り組む気があるのか訝しく思うのは私だけでしょうか?。