結露、そして空気の性質
2012/11/21
翠ケ丘公園の紅葉です。この2~3日の冷え込みで樹木が一気に紅葉しました。季節は確実に冬に向かっていることが感じられます。
室内外の温度差が大きくなるこの時期、結露という避けては通れない厄介な現象も現れます。結露は室内の空気中に含まれた水蒸気がガラスなどの表面温度の低い部分で冷やされ凝縮した結果、水滴となることはご存知の通り… では、その防止方法とは何か、まずはガラス面の表面温度を下げないこと、つまりペア、トリプルガラスなど直接冷気が室内に及ぼさない工夫が必要です。また、室温が高くなればなるほど空気に含まれる水蒸気量は大きくなりますから余分な水蒸気は強制換気によって排出しなければなりません。結露によって建物が腐り、社会問題にまでなった在来住宅の欠点を改良する目的で北海道で開発された高気密、高断熱工法は、まさにこれらを防止する画期的な工法であり結露とは全く無縁な住宅です。
ところでよく耳にするエアサイクル工法とは本当に暖かいのでしょうか?冬は天井裏の暖かい空気が下りてきて家全体を循環するとされますが、果たして比重の軽い暖かな空気が自然に天井裏から下りてくることなどあり得るのでしょうか?かつて理科の授業で習ったように、暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降するのが自然の摂理です。仮に強制力を使用して循環させたとしても天井裏で温められたわずかな空気が家全体の必要暖房エネルギー量を包含していないことは明らかなのにも拘わらず、そのようなパンフレットを見ていると本当に暖かく感じられるから不思議ですね。