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防暑、涼房計画その③緑化及び水の活用

2022/05/16

緑のカーテンは柔らかな涼感を演出するとともに強い日射を遮蔽します。

ゴーヤや朝顔などのツル性植物を利用した緑のカーテンは日射の遮蔽だけでなく重なり合う葉のきらめきが涼しげな涼感を醸し出してくれる。緑のカーテンは天然の水膜とも呼ばれ光合成と同時に蒸散を行うことからこれと共に簾などと組み合わせる手法も大きな防暑効果となる。他方日本人は古来より生活の知恵として前面道路に打ち水を行う習慣がありこれによって涼感を得ていた。例えば屋根面で受けた雨水などを一旦貯留タンクに溜めこみ打ち水や植栽に再利用すれば水道代はかからずにエコな防暑法だ。打ち水はあくまで日射面での対策でもあるが、直接日射の影響を受けない北側部分の冷放射、冷気を室内に取り入れる工夫なども有効な手法の一つだ。北側に植栽された樹木は日射が当たれば、葉の近傍では緩やかな上昇気流が発生する。その際樹冠の北側の日陰部分では下降気流が発生し冷気が生み出される。このように建物の北に植えられた樹木は冷気を取り出す仕掛けであるとも言われていることからも敷地に余裕がある場合においてのみ試す価値はあるようだ。