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二級は一級より格下?

2022/06/03

設計事務所が関わる公共建物は特に高断熱化が遅れている。

             何の資格でもそうだが二級よりも一級の方が格が上であることは誰もが知っている。ただし建築士の資格において、特に高断熱に関する知識に関すれば一級も二級も差があるわけではない。一級建築士はあらゆる建物の設計や施工に関わり種類や面積に制限はない。かたや二級建築士はこれらの制限を受けることから主に木造建築に携わることが多い。地域の工務店の建築士の多くは二級建築士であり、住宅さえ目的とすればその資格で業務に支障を及ぼすことはない。現在多くの高断熱住宅に携わるのもハウスメーカーではなく地域工務店とそれに属する二級建築士だ。二級は一級に劣るなど世間一般では見られているが、運悪く資格試験に受からなかっただけの話であり技量が劣っているわけではない。例えば設計事務所は代表者が一級建築士であれば実際に図面を書くのは有資格者に限らず無資格でも差支えはない。むしろその人たちの方が知識が豊富である場合が多い。いずれにしても高断熱住宅に関しては資格の優劣などは問題ではなく高断熱住宅に興味を持ちマニュアルに従って独自の技術として昇華させることが重要なのだ。それらの意味では圧倒的に地域工務店の二級建築士が格上であり、その豊富な知識は設計事務所の一級建築士を凌駕する。その証左に設計事務所がかかわる仕事で高断熱化された建物にお目にかかる機会などは殆どないのに等しい。