鉄筋コンクリート(RC構造)建物の結露
2024/01/26
冬場になるとRC構造に居住している方から時折結露に関する話題を耳にする。話によれば、窓ガラスの結露は半端なく、敷居部分に雑巾を並べておくだけで搾れるほどになるらしい。急遽の策として内窓を取付たそうだがこれも弥縫策にすぎず除湿器を運転して何とか凌いでるとのこと…このように湿度が高い室内空間はカビが生息するには絶好の環境となり布団や食べ物の包装袋までカビ臭くなるという。若干乾燥気味の高断熱住宅では想像できないが冬季におけるマンションではこんなことが日常茶飯事と聞き、目、鼻のアレルギー既往者にとっては想像するだけで穏やかではない。このように温められた空気には多くの水蒸気が含まれ窓ガラスや壁体などの表面温度が低い箇所で一気に凝結して結露となる。そもそもRC構造は熱容量が大きいことから暖めにくく冷めにくいという性質を持つ。このような建物の中で水蒸気を発するファンヒーターなどは特に注意が必要だ。加えて室内干しなど行えば、朝方の窓は氷の世界、窓ガラスには美しい氷紋?までが現われる。結露によって発生したカビは空気中を浮遊し肺に吸い込まれてアレルギーを引き起こし子供たちはアトピーなどの症状も引き起こす。RC構造の室内で結露を防ぐ手立ては?聞かれれば、小まめに換気をすること以外打つ手なし、と言ったところか…高性能の断熱住宅には住んでいる人たちには無縁の話でもあるのだが悩ましい冬の話題でもある。