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高断熱、高気密住宅の名づけ親は誰?

2013/02/19

00121新聞チラシに折り込まれるハウスメーカーの住宅仕様の中に記された高断熱、高気密住宅…今では世間に認知され呼称はごく当たり前に使用されていますが、断熱材が効いた結露がない住宅に、このような呼称をつけたのは弊社が所属する新住協の代表理事である室蘭工業大学の鎌田教授であることは意外と知られてはおりません。高断熱、高気密住宅は約25年前、断熱材が効かず、結露の多発する北海道の従来の建物を根本的に改良する目的で鎌田先生が開発した画期的な工法です。しかしながらこの呼称のみが独り歩きを始め、たいして暖かくもない建物でさえも高断熱、高気密住宅と宣伝するだけで顧客獲得に大きな効果を発揮することから、これに全くの素人であるハウスメーカーもこぞって自らを高断熱、高気密住宅施工業者と標榜してきました。しかし高断熱、高気密住宅の施工に当たっては、まず、その目的を予め理解することから始めなければなりません。新住協は会員相互の技術や鎌田先生の指導を下に、少ない費用でいかに暖かい住宅を作るかを長い間、検証し実践してきました。そこにはメリットばかりでなくデメリットも合わせて検討課題とし、お互いのスキルを高めてきた自負があり、中でも新住協のポリシーとして発砲系プラスチックの断熱材は使用せず、全てに高性能のグラスウールを使用するという不文律があります。発砲断熱材や外断熱を忌避する大きな理由は3月1日に発行される’新住協の家づくり’をご覧になれば一目瞭然です。高断熱、高気密住宅の呼称は本来であれば新住協に属する経験豊富な会員のみが使用することが許されるべきものであり、呼称ありきの商売をしてユーザーを惑わす施工業者には全くふさわしいものではありません。