スタッフブログ

設計事務所の言い訳

2022/01/22

進化した高断熱住宅を作るためには定期的な講習会は欠かせません

 今から3年ぐらい前の話、郡山の某所で鎌田先生の高断熱住宅のセミナーが行われるという案内がありました。多数の参加者を募るため、ある人を介し当地区の建築士会にもパンフレットを配ることを依頼しましたが参加者はゼロ…何とも残念な話です。改めて設計事務所は高断熱住宅に対して未だ無関心であることを知ることとなりました。今では省エネ住宅や高断熱住宅への取り組みは地域の工務店や建築資材メーカーが先行し設計事務所は後塵を拝している状況です。設計事務所は建物のデザインを売りにして顧客を獲得することを目的に業務を行っているため、とても省エネとは言えない目立った建物を作りたがる傾向が見られます。そのため高断熱の話になると「住宅は断熱だけではない。建て主はそれだけを求めてはいない」など口にします。「住宅は断熱だけではない。ユーザーは求めていない」という逃げ口上は、ユーザーが高断熱住宅の住み心地を知らないために文句を言わないだけであり仮に知ってたとすればクレームが出ていてもおかしくはないのです。設計に携わる一級建築士は、業者やメーカーから「先生」と呼ばれるが故に、二級建築士が主体の地域工務店が自分たちより高断熱住宅をリードしている現状に対し、格下?の二番煎じに甘んじるのは’一級建築士としてのプライド’が許さないのでしょう。(中には積極的な設計事務所も存在します)高断熱住宅を作るには一級も二級も関係ありません。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」の格言通り、恥を忍んでも国の方針に従わなければ、この先の生業を失うことにもなりかねません。設計事務所は、建物の省エネ化を進めるうえで大きな役割を担っており先頭に立たなければならない存在です。これからは「先生」のプライドは捨てユーザーのため、強いては地球環境保全のために大局的に行動しなければならない時期でもあるのです。