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大震災の停電でもサバイバル

2022/02/03

気密シート張り

室温が高い空気は膨張し室外に流れるため気密シートで気流を止め壁体の結露を防ぐ。

東日本大震災の直後、殆どの電気と水道は止まったままだった。市内に住むI様の建物は震災前平成19年に完成したグラスウール充填の高断熱住宅である。I様宅も震災時、電気、水道はストップしたままだったが、寒さをしのぐために電気の来ない炬燵の中に家族がそれぞれ足を入れて過ごしたそうだ。最初は誰もが芝居の炬燵のようで暖かさを期待するのは無理だろうと思っていたが布団に包まれた人熱は思いのほか暖かく十分に炬燵の役目を果たした。また、飲み水もエコキュートに溜めていた約400リットルを使用することができたため復旧までの時間稼ぎには十分だった。もちろん室内は無暖房でも10℃以下には下がらない。そのため1枚重ね着して寒さを凌ぎ、就寝に関しても特に寒さを感じることもなかったそうだ。もしこの建物が一般の在来工法だったらどうだったろうか?おそらく外気と室温には大差はない寒い室温の中、ストレスと共に不満と不安が増幅していたことが想像できる。彼岸前の小雪の漂う寒い早春、通電するまで暖房なしでサバイバル生活ができたのも高断熱住宅の力である。