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本気でやる気あるの?

2022/02/12

斜め天井と大きな吹き抜けを持つ付加断熱の建物です

 カーボンニュートラルを目指して国の三省会議でも推進されてきた省エネの義務化(建物省エネルギー法改正案)の今国会における提出が先送りされた。政府は2050年のカーボンニュートラルを見据えて先の内閣で閣議決定され今国会で審議されるはずだった。しかしながらまたもや国民の期待を裏切る結果となり、この国は地球温暖化をどう考えているのかその本気度さえ疑わしい。世界は一日でも早く温暖化削減目標を達成することに流れが動いているにもかかわらず何とも腑に落ちない後味の悪い結果となった。どのような理由で先送りされたのか様々な見方があるようだが、穿った見方をすれば大手ハウスメーカーはじめ新基準に対応できていない中小工務店への忖度や参院選などが考えられる。今国会で成立すれば大手ハウスメーカーの中でも新省エネ法をクリアできるのは1社のみと言われ、さらに既存の業者にあってはその殆どが対応できていないことから業界全体には大きな混乱が待ち受ける。よってそれらの業者にとって法案成立は延びれば延びるほどいい。しかしながら今回の先送りは低断熱の建物の駆け込み需要を助長することにもなり、その結果、ユーザーは相変わらず断熱効果の低い低品質の建物を買わされることにもつながる。結局割を食うのはユーザーだ。この国は本気でやる気はあるのだろうか…化石賞同様、世界の物笑いである。