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新築と改修どちらが得か

2022/04/21

築19年のK様邸は震災直後屋根、基礎、木造躯体を残し耐震断熱改修を行いました

「断熱を含む改修は新築に比べてどのくらい割安感があるの?」…改修工事はケースによっても違いがあるが、おおよそ500~700万ほど安くなると言われる。当然、建物によっては新築並みになる場合いもある。「そんなことなら全て新しくなるので新築した方がいいんじゃないの?」との意見は最もだが、新しいからと言ってすべてが長持ちするとは限らないし古い材木だからこれまた2~3年先に朽ちるものでもない。建物の構造にもよるが今まで幾度となく震災に持ちこたえた柱や土台はそれなりに強度が担保されているとみなしても構わない。どちらのケースもあと100年持つかと言われても神のみぞ知るだけである。それなら貴重な先人の財産を使わない手はない。数十年経過あるいは100年を超す既存住宅の改修における構造材等の強度は現在の木材に比べて劣ることがなくむしろ丈夫であると言われる。2011年の大地震後、弊社は既存の基礎、屋根、躯体だけを残して2件の建物の耐震強化と全面的な断熱改修を行った。それぞれの工事金は1.200~1.500万円ほどだったが仕上がりは新築と殆ど変わらず、居住性、特に暖かさは以前の建物に対して比べ物にならないほどの優位性が示された。ご存じのように現在、建築資材の単価はうなぎのぼりであり、大手ハウスメーカーでは坪当たり100万円を超すとも言われる。仮に堅固な土地に建てられ、過去の地震で大きな傾きなどない場合、断熱、耐震改修は資源活用の上でも大いに検討すべき課題でもある。