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住宅格差が起こっている(冷暖房費と快適な温熱環境に格差)

2022/08/23

狭隘地に建ったシャープな外観の付加断熱住宅です。

2019年の朝日新聞に載っていた記事より…札幌の某医師が利尻島に住んでいた中学生のころ、目の病気を患い、対岸の稚内に船で2年間もかけ通院していたそうだ。いろいろ手を尽くしてもらったが症状は一向に良くならず、何日かたった後、思い余って札幌の病院に行って治療したところ2週間の入院で完治した。当人は医療技術の余りににも大きな違いに驚き、これを契機に本人は医師になったそうである。この話は住宅にも当てはまる。ある時、北陸のAさんから次のようなメールが届いた。「高断熱住宅を建てたつもりで暮らしていたが、初めての冬、聞いていたほどの温かさは感じられなかった。多少の違和感があったが高断熱住宅とはこんなもんか…」と思って暮らしていたそうだ。しかしそれは本物の高断熱住宅ではなく、そもそも工務店のスキルが低く性能が悪かったことを後で知り「こんなに悔しいことはない!」という内容だった。片やある人はこれとは真逆とも言える体験をしている。西日本に住むBさんは、ただお向かいという理由だけで、高断熱の予備知識も持たず某工務店に仕事を依頼した。(この工務店は高断熱住宅を熟知していたのである)そして入居して驚いた。冬の温かさ、夏の涼しさが半端なく快適で一生ここを離れたくないと真剣に思うほどの建物だった。話は戻るが、利尻の少年が最初から札幌の病院を知っていれば2年間も通院することはなく、これと同様AさんもBさんのような高断熱住宅を知りえたスキルの高い工務店出会えていれば、もっと違う建物ができたはずだ。これこそ住宅格差であり、このように医療格差と同様、住宅にも確実に格差が起こっている時代なのだ。それらの情報を知るか知らないかでは後々に大きな後悔だけが残ることになる

新住協南東北の高断熱住宅3号から抜粋