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高い、安いはそれなりの訳がある

2023/12/20

大倉山ジャンプ場から札幌市街を望む

 一般的に手に入れやすいとされる建売は注文住宅に比べても安価と言われる建物ですが、坪単価で比べるとさほど差はありません。例えば延べ面積28坪、総額2.600万円前後の物件であれば、供される土地の広さはおよそ40~50坪程度、価格にして600~700万ほど、総額から土地代を差し引けば、決して安いものではないことに気づきます。建売住宅は注文住宅とは異なり、購入者の目を臆することもなく施工者の思うがままに工事を進めることが可能です。つまりプレッシャーがないため、例えどのようなものを使用しようと購入者がその物件を気に入ってくれさえすれば結果オーライなのです。相対してハウスメーカーなどの建物は、坪100万円ほどかかると言われていますが、これこそが営業マンの人件費(成約による報奨金を含む)やTVのCM料、そして展示場の償却費など、原価に加えてその他の経費が多く占めていることからも安い単価を提示することはできません。安くて手頃な建売を購入するか、高額のハウスメーカーを選ぶかは人夫々ですが、まずは30~35年、もしくは40年の超長期ローンを組んだ結果、はたしてその期間持ちこたえることができる建物なのか、あるいは高額なメーカーに依頼し身の丈以上の高額なローンによって余裕のない生活を強いられることにならないか、など一度立ち止まって考えることも必要です。また、どのような建物であろうと住んで寒い建物はストレスも増幅し、暖房費も嵩みます。賢い建物を建てるには値頃感や高級感のみを追い求めるだけではなく、寒い時期であっても暖かさに包まれた室内空間の中で健康的な生活ができることこそが何より優先されなければなりません。