断熱改修の裏ワザとは(気流止めの効果)
2025/10/10
既存の在来木造住宅はなぜ寒いのか?…30数年前に建てられた建物は寒い上に結露も生じ、お世辞にも住みやすいとは言い難い。当時外壁に使用したグラスウール断熱材は密度が低く、壁と挿入部分の間に隙間を生じ、床、天井の取り合い部分もスカスカの状態だ。内壁の空洞部分は床下と天井裏をつなぐ空気の通り道となりこの部分に滞留した空気が暖房によって上昇し床下から冷たい空気を引き上げる。これと同時に室内や床下の水蒸気も壁内に吸い込まれ壁内や天井裏などで結露を引き起こしその結果、寒い建物となる。二階の床が冷たいとされるのはこのためだ。これを容易に改良するために考えられたのが気流止めだ。気流止めは弾力性の高いグラスウールをポリ袋に入れて吸引圧縮し、壁の上下に押し込んでカッターで切り込みを入れて膨らます。これを施工することにより壁内の空気の流れを遮断して侵入する水蒸気も激減させることにより既存の断熱材の性能が100%発揮される。この方法採用すれば、外壁を解体することなくリーズナブルで暖かい建物になる。特に内窓と合わせた断熱改修を行えば室内環境を激変させることからもリフォーム時にトライするだけの価値はある。




